第11回京都学生祭典が今年も平安神宮・岡崎公園一帯で開催されました。「食でつながる」をテーマに、きょうの食グランプリが企画され、ふたつの参加サークルに「ゆば長」も湯葉を御提供致しました。
この季節の京都のイベントのひとつとして定着しました「京都学生祭典」も、2013年10月13日(日)には、第11回目を迎えました。
今回は、新たに、"きょう"の食グランプリ が開催されました。
学生さんの新しいレシピや斬新なアイデアにより、地域の食材を生かして、京都の食材の新たな魅力を発見するきっかけを作ろう、との趣旨。
企画準備は更に早く、6月には京都府農林水産部 食の安心安全推進課の方より、参加サークルへのアドバイスとサポートの御依頼がありました。
その後は、実行委員会の学生さんの自主運営に沿ってのスケジュールになりました。
「ゆば長」では、ふたつのサークルが「京ゆば」の使用を希望してくださって、調理方法は全くことなるコンセプトで、共に、とても真剣に相談に来られました。
何度も当店にも来て頂き、さまざまにアイデアを練って、そして、その成果を問う、イベント当日を迎えました。
会場の 岡崎グラウンド周辺は
市立美術館、国立近代美術館や
図書館、みやこめっせなど
京都の文化施設が集まる
文教エリア。
"きょう"の食グランプリは、岡崎グラウンドの園路に沿って、テントブースを展開して、それぞれの料理を競いました。
グランプリは、購入した方の投票で決まります。
但し、販売数に占める 得票率で集計します。販売が少ないサークルにもグランプリのチャンスがあります。
「わたくしごとですが、わたがしです。」
と、会場に入ってすぐに、目を惹く抹茶の綿菓子の販売マスコット。
見た目には違和感も。けれど御家族でお越しの方には、こんなパフォーマンスが良かったみたい。
インカレの料理研究サークル 「 はんなり御膳 」さんの 「 豆乳鍋 」は、300円。
当店の「ひきあげゆば」を、中に入れる具材として御提供致しました。
初めは、豆乳も御利用頂く予定のところ、濃度の点から別のものを採用して。
レシピの作成から、材料計算まで、さすが料理サークル!
ディスプレイも、秋まっさかり。
紅葉が北欧デザインのように、とてもシンプルかつ有言。
さまざまな大学の学生さんで構成されているせいか、ほんと和やかなサークル。
とても手際の良い、流れ作業!
白味噌とお出汁の豆乳スープを、ちゃんと漉してから盛り付けて。
よく見えないかもしれませんが、具材のお鍋には、季節野菜がたっぷり。
最初の御相談の日には、暑いお鍋だからと、当日の天候を気にしていましたね。
それが、涼やかな風の吹き抜ける、すっかり晴れ渡ったこんな秋空になって、良かったね!
「豆乳鍋」は、今年の秋を満喫する、温かな一品。
しっかりした豆乳スープに、ひきあげ湯葉、人参、油揚げ、しめじ、豆苗、豆腐が入っています。
ふうふう、ホカホカ、体の中から温まる、とても美味しいお料理。
こちらは 「 有機農業研究会minori 」 の「京湯葉ちっぷす」のブース。
京都大学農学部の学生さんで作る、社会と有機農業のつながりを考えるサークル。
学生さん達が、キャンパスの中の畑で育てた野菜から、三種の野菜ペーストを作りました。
このペーストを、当店の「とゆゆば」を素揚げしたものに載せて、食べ比べして頂く一品。
「京湯葉ちっぷす」の命名が生きてます。
さらに、生の「さしみゆば」も添えて、200円。
書道部や、美術部のメンバーにより、サークル全員で作成したディスプレイとのこと。
とても感心してしまいました。
自分で育て、収穫した野菜を使っているからこその、自信の表情に満ちたメンバーの皆さん。
手前では、とゆゆばを素揚げして、隣のコンロで野菜ペーストを作る野菜を茹でます。
野菜ペーストを作る作業もお見せするという、臨場感を感じます。
右から、黄のカボチャペースト、緑のほうれん草ペースト、赤の唐辛子ペースト。
カボチャには、ハチミツを加えて味をまろやかにしているそう。
ほうれん草には、豆腐を加えてから、お出汁その他によって、家庭的な印象。
唐辛子もイタリアン風に味付けされて、ただ辛いのではなくて、深い味わいがあります。
どれも、単に、茹でてペーストにするのではなくて、さまざまに工夫されています。
この手作りの感覚が、学生祭典の最大の魅力ではないでしょうか。
見た目にもきれいな、秋を感じる野菜3色のオードブル。
トウガラシを最後に食べてから、付け合せの生のさしみゆばを食べますと、さっぱりします。
炭酸飲料や、ビールにピッタリのお味。
本日の企画は、午前11時のスタートより、午後5時まで販売は続きますが、午後3時までの実績を集計して、いよいよ、グランプリの結果発表。
皆さん、期待のこもった眼差しで、事務局前に集合します。
各サークルの代表者の方より
一言づつ、紹介や感想がありました。
有機農業研究会minoriの代表の学生さん。
東北復興ボランティア活動を継続してる方。
第3位は、
callusのお豆腐の
京風お好み焼き。
第2位は、
京都府学生献血推進協議会の
鹿ケ谷かぼちゃの
パンケーキ。
グランプリは、食物研究会の
山科なすの韓国旅行と題して
なすの餡を包んだホットク。
「はんなり御膳」さんも「有機農業研究会minori」さんも、入賞は逃してしまいました。
結果は残念ではありますが、皆さんがレシピを考案して、熱心に試作を繰り返し
慣れない湯葉と取り組んでくださった過程を、私はいつまでも覚えています。
直前には、ディスプレイを作り、食材を買い揃えて、当日は、販売に若い声を上げている姿を、とても頼もしく拝見しました。
私自身も、ちょっぴり若返って、参加させて頂いているように感じました。
とても良い想い出になることでしょう。
お会いした皆さん、これからも、このがんばりで、まっすぐ進んで行ってください。